当店(酒の阿波屋)の熱きサポーター
芋幸治さんの「芋焼酎研究室」
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芋焼酎ファイルPART1
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芋焼酎ファイル番外編

◆このページに参照している焼酎

「明るい農村・赤芋仕込み」 「磊山」 「不阿羅王/凱」 「銀滴百六拾石」 「須木紫」 「霧島町蒸留所」

「松露・黒麹仕込み」 「海童・祝の赤」 「日向あくがれ」 「五代にごり焼酎」 「奥霧島」

「明るい農村」 「霧島川」 「ちょうちょうさん」 「九段の人」 「天の邪鬼」 「天の邪鬼原酒甕壺入り」

 「鉄幹原酒」 「龍。(麦焼酎)」 「じゃがたらお春(じゃが芋焼酎)」 「こいじゃが」 「三岳」 「薩摩富士・復刻版」

 「銀滴・復刻版」 「うえぞの」 「園乃露」 「心水」 「さつまげんち」 「酔十年・無和水」 「夢鏡」



明るい農村 赤芋仕込み
霧島町蒸留所(鹿児島県北郷町)
@飲んだ感想
ポイント:霧島町蒸留所

 あの個性の塊のような「明るい農村」に赤芋仕込みが出たとのことで、芋の濃いいのを期待しつつ夜の一杯が始まった。

 香りは、酸味のある赤芋の香りがしてくるが、その香りは麹粕で覆われているかのような濃厚さを感じる。口に含んでみると非常にきれいな甘味と一緒に濃縮されていたものが膨らむように赤芋の風味がドッシリと味わえる。この芋の濃厚なドライ感とそれに反するような甘味が高いレベルで協調し、すばらしいものとなっている。ロックにするとさらに甘味がましてくるが、麹粕の風味も少しでてくる。本当にいろいろな味を隠し持った一本である。多分、飲む人によってかなり感じ方が変わってくるのではないか?と思われる一本であった。
◆評価
 0〜5までの5段階評価
 弱い                 普通               強い
(0,1−,1,1+,2−,2,2+,3−,3,3+,4−,4,4+,5−,5 )

 甘み:4  芋の香り:5  アルコールの香り:2  味の深み:5
  果実感:4  濃厚さ:5  総合:4+


磊山(らいざん)
王手門酒造(宮崎県北郷町)
@飲んだ感想
ポイント:王手門酒造、鳴門金時、黄色麹、アルコール26度

 鳴門金時を使った焼酎は以前にも1回飲んだことはあるが、今回は王手門酒造が作ったということでかなり期待できる一本と思いつつ飲んでみることになった。

 香りは、石焼き芋を割った時に香ってくる黄色いホクホクとした甘い香りがしてくる。飲んでみてもこの黄色いホクホクとした香りと芋の甘みというものを極限にまで引き出している。26度と少し高めのアルコール度数にしているはずなのであるが、アルコールの強さに風味が負けていない。ストレートで飲んでいても変な癖が残らず、鳴門金時を存分に楽しめるといった感じである。ロックにしてもこの鳴門金時ぶりは全く衰えることなく、軽快なのに濃厚!「旨いというよりも凄い」と絶賛しながら飲んでしまった!

 ハイレベルで協調性のとれた一本である。
◆評価
 甘み:5  芋の香り:4+  アルコール刺激:2  味の深み:5
  フルーティー:2  濃厚さ:5  芋らしさ:5  芋臭さ:3− 総合:5


不阿羅王/凱
王手門酒造(宮崎県北郷町)
@飲んだ感想
ポイント:王手門酒造、河内式白麹と黒麹をブレンド

 いつもながら王手門酒造の商品銘柄には驚かされる。しかも、ラベルはキンキラキンで、とても芋焼酎とは思えない程である。・・・とは言ってもどれをとってもハイセンスなので感心するばかりである。香りはブランデーに漬けたマロンのような貴品のある香りである。香りから感じたイメージは飲んでみると実はガラッと変わってしまうケースが多いが、この焼酎は香りのイメージそのままに、マロンの様なやわらかい甘みが、トロッとした舌触りの中で感じられる。あくまで「栗」ではなく「マロン」のイメージである。
 名前は「不阿羅王」でも、これは全く別の名前を付けても言い程、味や風味に似たところは少ない・・・・んじゃないかな?と思う。芋臭い焼酎ではないが、新しい焼酎を出すたびにその技の妙技に驚かされる酒造である。
◆評価
 甘み:4+  芋の香り:2  アルコールの香り:3  味の深み:4+
  果実感:4  濃厚さ:4  総合:5−


銀滴百六十石
王手門酒造(宮崎県北郷町)
@飲んだ感想
ポイント:王手門酒造、紅東芋使用、黒麹使用、年間生産160石に限定

 香りは以前飲んだ「の馬」という焼酎が脳裏を巡ったため、「の馬」は何の芋を使っていたのだろうか?と見てみると「ことぶき芋(あか芋)」というメモ書きをしていた。今回の芋は一般的に焼き芋として使われる芋を使っているようであるが、芋の甘くうごめくような香りが同じように感じられる。飲んでみると、まず芋の優しげな甘みが舌先をかすめたかと思うと、黒麹のほろ苦さが実にドライな刺激間と共に広がってくる。以前飲んだ「銀滴 復刻版」の時にも感じたが、ドライフルーツをイメージさせる。このイメージは「銀滴 復刻版」の方が鮮明であり、今回のモノは黒麹のビター感に少し隠されたモノとなっている。まあ、どちらにしても「銀滴」とは口の中で大暴れしてくれる代物であることには変わりない。
◆評価
 甘み:3+  芋の香り:4  アルコールの香り:4  味の深み:4
  果実感:4−  濃厚さ:4  総合:4+


須木紫
すき酒造(宮崎県須木村)
@飲んだ感想
ポイント:すき酒造、かめ壺仕込み、紅紫芋使用、白麹、常圧蒸留

 紫芋は食べたことがあるが、普通のサツマイモの方が甘みがあって美味しかった覚えがある。しかし、焼酎では異なってくるのか?粒子の荒い様な酸味のある香りが、白麹を使っているのに黄麹のようにクリーミーで濃厚な香りとして感じられる。例えるなら、昔ながらの製法で作った芋飴(舐めてたらソフトキャンディーのようになるヤツ)のような香りである。飲んでみると香りを嗅いだ時とは異なり、芋飴のイメージは無くなる。意外とアルコールの刺激が強く、ストレートではちょっとキツイ感じである。ロックにするとアルコールの刺激は抑えられ、紫芋特有の風味を楽しめる。透明感のある紫芋の焼酎といったイメージが飲むごとに増してくる。紫芋の癖はこれまで飲んだ紫芋の焼酎の中で一番強く、その癖の為か?ロックで飲んでいると舌に少しザラツキを感じる。以前にも何かの焼酎でこの舌のザラツキを感じたが、これはいったい何なんだろうか?湯割りにすると香りと甘みを引き出され、これまたうまい!「明るい農村 紫芋」みたいな、芋くっさ〜い紫芋が飲んでみたいとこのファイルを書いていて感じた。
◆評価
 甘み:4  芋の香り:4+  アルコールの香り:3+  味の深み:4−
  果実感:2  濃厚さ:3+  総合:4−


霧島町蒸留所
霧島町蒸留所(鹿児島県霧島市)
@飲んだ感想
ポイント:さつま霧島酒造、かめ壺焼酎

 自分の中では「芋臭い焼酎」は「さつま霧島酒造」というくらいこの酒造は自分好みのものを多く出している。それにしても「霧島町蒸留所」というネーミングは「これってありなの?」って思ってしまう。 香りはさつま霧島酒造らしさが良く出ており、弾けるような麹の濁った甘みが飲んべ〜魂に火をつける。飲んでみると、最初の一口のインパクトがとても強い。甘口の様な香りの割にはドライな辛口で、この酒造ならではの芋の香りやほろ苦さが、麹粕の分子にギュッと凝縮され、それが口の中で一気に弾ける感じで素晴らしい。「明るい農村」「霧島川」ほどの芋臭さはなかったが、それでも十分な癖がある。次の作品が待ち遠しい酒造である。
◆評価
 甘み:4+  芋の香り:5  アルコールの香り:3+  味の深み:5−
  果実感:2  濃厚さ:5  総合:4+


松露「黒麹仕込み」
松露酒造(宮崎県串間市)
@飲んだ感想
ポイント:松露酒造、黒麹使用

 特徴のある風味を醸し出す「松露」に黒が出たとのことで気になっていたが、ようやく飲めることとなった。香りは意外にもフレッシュで爽やかな甘い香りがしてくる。黒麹なのに爽快な香りがしてくるのはこれが初めてかもしれない。不思議である。以前飲んだ「松露」は結構癖のある。その名の通り「松」をイメージさせるような風味が特徴的であったが、今回の「黒松露」にはその癖が全くなく、麹が変わるだけでこれだけ異なった物になるのか?というのが第一印象であった。アルコールの刺激はことのほか強く、鼻の奥へと突っ走っていく。程良い黒さに嫌みのない芋の甘さがマッチングしており、なかなか良い。ロックにするとほろ苦さが少し強まり、逆に甘みは少なくなるため、辛口な感じとなる。そのため、個人的にはストレートかお湯割りが良かったように感じる。個人的には「松露」独特の風味は残して欲しかった・・・。
◆評価
 甘み:4  香り:4+  アルコールの香り:3  味の深み:4
  果実感:1  濃厚さ:4  総合:4


海童 黒麹造り「祝の赤」
濱田酒造(鹿児島県串木野市)
@飲んだ感想
ポイント:濱田酒造、海洋深層水(取水地:鹿児島県甑島)、黒麹使用

 芋焼酎を飲み始めの頃に「海童」のレギュラー版を飲んだが、あれは確か黒麹の物ではなかったのであろう。今回の物は香りを嗅いだ瞬間かなり濃厚で黒々しい、そして柑橘系の甘い香りがしてくる。飲んでみると、黒麹のコクと風味が濃厚であり、それとポイント的に甘みが「ポンっ」と残る味わいである。これ程黒麹の濃厚さはあっても喉ごしが良く、苦みが口に残りにくいのは海洋深層水によるものなのかもしれない。濃厚でキレのよい1本であった。
◆評価


日向あくがれ
富乃露酒造店(宮崎県東郷町)
@飲んだ感想
ポイント:富乃露酒造、白麹K型菌、常圧蒸留、耳川伏流水使用

 香りは濁り系であるが、その中にスッと鼻通りの良いフレッシュな氷砂糖のような香りもしてくる。まず一口飲んで「あれっ?」っと感じた。スッと喉の奥に滑り込んでいき、味わうことなく入っていった。・・・と言うよりは一口ではあまりにマイルドで癖のない仕上がりのため、味を感じきることができなかった。しかし、二口、三口と飲んでいく内に、すごく繊細で絶妙とも言うべきうま味が徐々に増してくる。後味には濁り系の香りが鼻から抜け、メリハリがあってよい。ただ、ストレートで飲んでいると濾過をあまりしていないためか?舌にザラつきが残る感じがしてくる。ロックにするとこのザラつき感は無くなるが、不思議なことにロックにした方がストレートよりも甘みが増して感じられるように思われる。飲むほどに美味しい1本である。
◆評価
 甘み:4  香り:3  アルコールの香り:3  味の深み:4+
  果実感:2  濃厚さ:3  総合:4+


五代にごり焼酎
山元酒造(鹿児島県川内市)
@飲んだ感想
ポイント:山元酒造、黒麹かめ壺仕込み

 透明な瓶に入っているため、うっすらと濁った液体を外から見ることができる。香りは濁り焼酎の独特の重い甘み・・・という感じではなく、酸味あるザラツキのある甘みといったものがメインとなり、そして酒粕の濁った香りをほのかに感じる。 一口含むと黒麹の強いインパクトと山元酒造独特の芋を強調した風味、そして強めのアルコール感の3つがぶつかり合い、ボ〜ン!と口に、ガツンと喉にくる。 ストレートで飲んでいるとキツイのでロックが飲みやすい。「にごり」のイメージにあった荒々しい焼酎であると感じる1本であった。
◆評価
 甘み:4  香り:4+  アルコールの香り:5−  味の深み:4−
  果実感:3  濃厚さ:5  総合:3+


奥霧島
霧島町蒸留所(鹿児島県霧島市)
@飲んだ感想
ポイント:さつま霧島酒造、黒麹かめ壺仕込み

 さつま霧島酒造の焼酎は「明るい農村」にしても「霧島川」にしても、かなり芋っていた為、今回のものにもかなり期待していた。香りはやはりインパクトの強い芋の香りであり、黒々しいドロッと甘い香りがしてくる。飲んでみると、まず口の中にアルコール感がピリピリするくらいに感じられ、少し強い感じがする。しかし、それに勝るとも劣らない黒の甘みが味わえる。香りを嗅いだ時には強く感じた芋臭さも、飲んでいるとあまり感じることはない。これは飲んでいるときにはビターな風味を強く感じるため、かき消されているのかもしれない。個人的には、芋臭さが飲んだあとに「プハァ〜」っと抜けてくれるモノが理想である。そう考えると惜しいが美味しい一本であると感じた。
◆評価
 甘み:4+  香り:5  アルコールの香り:4  味の深み:5−
  果実感:2−  濃厚さ:5  総合:4


明るい農村
霧島町蒸留所(鹿児島県霧島市)
@飲んだ感想
ポイント:さつま霧島酒造

 香りは漬け物を漬けている実家の物置(自分の中では一番解りやすい表現です。共感できる人はいると思いますが・・
・芋幸治さん!私と共感してしまいましたね。(笑))の香りが薄くなった感じであり、少し濁り焼酎のような混濁した香りもしてくる。この芋の香りがもっと強ければ(臭ければ)個人的には最高である。飲んでみると、濁りの感じはなく、それどころか透明感のある舌触りと上品な甘みがある。しかし、飲み込んだ時、芋の個性のある香りが口の中に「ポッ」と広がる。「芋臭さ」を表に出しつつ、水飴の様な上品な甘みも兼ね備え、しかもそれが上手くハーモニーとなっている。しかし、これは最近の飾りっけのある焼酎とは異なり、手を加えていない芋焼酎の原型みたいな印象を受ける。初めて芋焼酎に挑戦する人には口をコップに近づける度に物置の香り?が漂ってくるため、少し抵抗がある焼酎かもしれないが、蔵人にはこの臭さがもっと強い方が好きな人もいると思う。自分は今、この芋臭さとも言うべきこの良き香りが強い物を探しているが、最近飲んだ中ではこの感じの強い一本であったと思う。
◆評価
 甘み:4+  香り:5+  アルコールの香り:3+  味の深み:3
  果実感:1  濃厚さ:4+  総合:5


霧島川
霧島町蒸留所(鹿児島県霧島市)
@飲んだ感想
ポイント:さつま霧島酒造

 ファーストインパクトの香りがかなり芋っている。次いで濁り系の香りがしてくるが、上品でサラッとしており、ほのかにジュースのような甘みさえも感じることができる。飲んでみると、アルコール感が今まで飲んだ焼酎の中でも上位クラスに入るくらい強い刺激で口の中に広がってくる。アルコール感が強い中でも芋の荒々しい「臭み」がかなり濃く(ビギナーにはかなり酷く)感じられるが、その中にも優しい甘みがあり絶品である。水が良いのか?荒々しさと優しさが高いレベルで融合している。「霧島川」という名前であるが、「何て荒々しい川だ!」といった感じの焼酎であった。こんな荒々しくて芋らしい焼酎は自分の中では最高評価である。
◆評価
 甘み:4+  香り:5+  アルコールの香り:5  味の深み:4+
  果実感:2  濃厚さ:5  総合:5


ちょうちょうさん
長崎大島醸造(長崎県大島町)
@飲んだ感想
ポイント:長崎大島醸造、紅あずま(さつま芋)

 この焼酎を見た時、「長崎で芋焼酎?」っと言った感じで違和感があったが、その反面「紅あずま」を使っているとのことで、興味もかなりあった。芋の品種は解らないが、多分「紅あずま」ってスーパーに売ってて焼いたりして食べる芋だと思うのだが、これを焼酎にするとどんな感じになるのか気になるところである。香りは、蒸した芋を手で割ったときに漂ってくるようなホクホクとした甘みの香りである。他の焼酎で言えば、寿海酒造の「の馬」のような香りである。飲んでみると、やはりホクホク感のある芋の甘さが先行して感じられる。アルコール感は強いが、水が良いのか?サラッとした喉ごしで飲める。そういえば、「の馬」は寿芋というのを使っていたが、今回の芋は同じ様な味を感じた。ただ、「の馬」と比べるとかなり飲みやすい。親しみやすい焼酎であった。
◆評価
 甘み:4  香り:3+  アルコールの香り:3  味の深み:4−
  果実感:2+  濃厚さ:4−  総合:4−


九段の人(くだんのひと)
王手門酒造(宮崎県北郷町)
@飲んだ感想
ポイント:王手門酒造、大麦白麹、紅寿甘藷

 あの王手門酒造からも麦麹使用の芋焼酎が出たということで、早速購入した。香りは濁り気があり、ほのかな麦の香ばしさが漂ってくる。飲んでみるとその瞬間に黄金色をしたパサパサした麦穂のイメージが広がってくる。少し強めのアルコール臭が香ばしさを表現するのに上手く使われている。しかし、この焼酎は芋焼酎と言っても麦が強く感じられる焼酎である。・・・というのも、ベースはこの酒造の麦焼酎「龍。」その物の感じがする。「龍。」はかなり特殊で別格な麦焼酎であったため、
この焼酎も麦なのでは・・・?と思ってしまうほどである。でも、やはり芋のアクセントが口の中にポッと広がり、「俺は麦じゃなくって芋なんやって・・・」って感じで芋らしさも少し感じることができる。「龍。」にも驚かされたが、今回の「九段の人」も良かった。ん〜!良かった!
◆評価
 甘み:4  香り:3  アルコールの香り:3+  味の深み:4
  果実感:2  濃厚さ:5  総合:4+


天の邪鬼(あまのじゃく)
鹿児島酒造(鹿児島阿久根市)
@飲んだ感想
ポイント:鹿児島酒造、麦麹、黒麹、無濾過

  この焼酎は阿波屋さんと黒瀬杜氏とのコラボレーションということで、心待ちにしていた。しかも、珍しい麦麹を使っているということである。麦麹といえば、小笠原諸島の「青酎」を一度商店街の酒店で見たことがあるが、その時は手持ちのお金がなかった(3千円程度であるが・・・)為買えず、それ以後見ていない。今後比較してみたいものである。香りは黒麹の芋焼酎独特の香りがしてくるが、少し荒々しい乾いた感じの香りがしてくる。飲んでみると、黒麹のビターさはあるが、すぐにそれが甘みに変化し、今までに感じたことのないようなキレの良さを感じることができる。喉ごしがとても良い。麦麹ということであれば、「さぞ、こおばしいのであろう」と思ったが「こおばしさ」というよりは、このキレの良さで「ドライ」という言葉が自分的には適しているのでは?と思う。ストレートで飲むとアルコール感と苦みが少し強い感じがあるが、ロックにするとこの辺りがマイルドになり自分的にはロックが一番ではないか?と感じた。ロックで飲んでいるとこの焼酎は面白い。「ドライ」なキレの良さが2口3口と続けて飲んでいると、そのキレとビター感のためか?「こおばしさ」が面白いように感じられてくる。麦麹マジックとも言うべきか?
◆評価
 甘み:4−  香り:3+  アルコールの香り:5  味の深み:4
  果実感:2  濃厚さ:5  総合:4


「天の邪鬼・原酒」甕壺入り
鹿児島酒造(鹿児島阿久根市)
@飲んだ感想
ポイント:鹿児島酒造、麦麹、黒麹、無濾過、36度

 香りはレギュラーものよりもアルコール度数が高い割にはアルコールの刺激臭が少ない。・・・というよりは、レギュラーものよりも芋の濃厚な香りがしてくるため、アルコール感が少なくなっているようにも思われる。とにかく密な少し香ばしい香りがしてくる。ストレートで飲んでみると、まず舌から喉にかけてピリッと辛口の強い刺激がしてくる。その刺激は、脱穀する前の小麦を彷彿させるほど乾いていて香ばしい。しかも、その刺激に負けないくらいに重みのある芋のホクホクとした濃厚な甘みは、黒麹のビターさと融合し絶妙のハーモニーを作り出している。ロックでは、アルコール感が少なくなり、ほろ苦さも軽くなるため、より麦麹の香ばしさが洗練されて味わうことができる。また、久しぶりに7:3で湯割りにしてみた。香りはいっそう香ばしくなり、飲む気持ちをもり立てる。飲んでると、竹を割ったようなインパクトのあるカラッとした香ばしさとロックやストレートとは比較にならないほどの豊かな甘みが胃に行き渡るまで感じられる。どんな飲み方をしても美味しい!いつもはロックで飲むが、湯割りが個人的には好きになってしまった。この焼酎は、今年7月に生まれた子供と同じ時期に発売ということもあり、もう1本を20年寝かせる予定である。子供が二十歳の誕生日を迎えたときに一緒に飲もうと思っているので楽しみなかぎりである。ただ、この焼酎が家にあることを解っていて20年我慢するのは大変だ!ということが悩みの種である。
◆評価
 甘み:5  香り:4  アルコールの香り:3+  味の深み:5
  果実感:4−  濃厚さ:5  総合:5


「鉄幹・原酒」
オガタマ酒造(鹿児島県川内市)
@飲んだ感想
ポイント:オガタマ酒造、古式カメ仕込み、白麹使用

 「鉄幹」はとても好きな焼酎の1本であるため、今回原酒を飲むのをかなり楽しみにしていた。香りはアルコール臭が思った以上に強く、程良い芋の香りなどはかき消されている感じである。飲んでみるとアルコールの刺激が強く、ストレートで飲むとその刺激がピリピリと喉奥辺り感じ、口の渇きを伴うほどアルコールの刺激感は強い。しかし、レギュラー版で感じられていた芋の甘みが格段に感じられ、この甘みの広がりは凄い。芋の風味はアルコール感が強いことで押され気味であるが、アルコールの刺激に乗っかって広がるこの甘み(うまみ)は格別である。ロックにすると物が変わったかのごとくアルコール臭や刺激が極端に軽くなり、芋の風味も存分に楽しみながら飲むことができる。鉄幹は白麹と黒麹のものがあるが、黄麹も飲んでみたいものだとこれを飲んでいて思った(欲が出てきた)。
◆評価
 甘み:4−  香り:3+  アルコールの香り:5  味の深み:4
  果実感:2  濃厚さ:5  総合:4


「龍。(ろんてん)」
王手門酒造(宮崎県北郷町)
@飲んだ感想
ポイント:王手門酒造、大麦麹・白麹使用、大麦に加え二次仕込みに「玄麦」使用、無濾過、常圧蒸留

 麦焼酎であるが、阿波屋さんのお薦めで飲んでみることとなった。無濾過ということで、香りは重みのある濁り焼酎のような感じであるが、麦の香ばしさのためか?濁りの独特の香りにもキレがある。 飲んでみると、まず濁り焼酎独特のうまみが舌の奥にこびりつく様に乗っかり、そこから舌先にかけて甘みが広がっていく。この焼酎の凄いと思うのは「こおばしさ」である。麦焼酎は自分の中ではキレの良い焼酎とイメージがあったため、何で重みのでる「濁り焼酎」にしたのだろうと思っていた。自分の解釈では敢えて「濁り焼酎」にしたのは「こおばしさ」を楽しませるためなのだろう!・・・と感じた。玄麦を使っているということだが、自分の見解では、濁りの風味と麦焼酎独特のキレの感じが合わさることで、この麦が殻から飛び出すような「こおばしさ」が舌の上では造作されて楽しませてくれるのだろう?と思う。
ただ、芋幸治からの希望とすれば、この焼酎と芋焼酎を王手門酒造さんの魔術(技術)で融合して世に出して頂きたいものだと感じた。
※麦焼酎は「いいとも」「いいちこ」くらいしか飲んだことがなかったので、あまりのギャップに困惑しました。


「じゃがたらお春」
福田酒造(長崎県平戸市)
@飲んだ感想
ポイント:福田酒造

 ハンドルネームのごとく芋焼酎を中心に飲んでいるが、今回芋は芋でもジャガイモ焼酎を試してみることにした。香りは酸味のある甘みが感じられ、「うぉ〜!ジャガイモやん〜!」って感じではない。飲んでみると、ホクホクとしたジャガイモを想像するよりも、まず、太陽をしっかりと浴びたフカフカで手触りの良い畑の黒土の絵が脳裏を過ぎる。良い意味で土のような風味が感じられ、不思議な感じである。ジャガイモでも男爵を使用しているのか?メイクイーンを使用しているのか?は解らないが、勝手に書いて良いならば(いつも勝手に書いてますが・・・)、メイクイーンを蒸かした時の独特の風味がする(ここまで書いて男爵だったら・・・・。)。この風味を感じさせながら、ジャガイモ焼酎独特なのだろうか?あっさりとした甘みを感じながら飲むことができる。非常に軽快な飲み口で、珍しい口当たりに考えさせられながら飲める焼酎である。
◆評価
 甘み:4(軽快)  香り:4  アルコールの香り:3  味の深み:4+(独特)
  フルーティー:1(果実的ではない)  濃厚さ:2(深みはある)  総合:3+(好みが分かれると思う)


「こいじゃが」
鹿児島酒造(鹿児島県阿久根市)
@飲んだ感想
ポイント:鹿児島酒造、黄麹使用

 香りは角のとれた重みのある濃縮された甘みが感じられ、香りを味わうだけでも舌の奥にこの甘みの成分がまとわりつくような感じがある。飲んでみると、香りでは解らなかったアルコールの刺激が鼻を通り抜け、その道筋をすぐにホクホクとした甘みのある芋の風味が口から鼻にブァッと駆け抜けていく。この濃厚な奥深げな甘みは黄麹ならではなのか?他ではチョット味わえない。それにしても焼き芋焼酎「黒瀬」の時にも感じたこの焼酎の(良い意味で)粒子の荒い感じは何なのだろうか?重みのある豪快な気分にさせてくれる。個人的には黒瀬杜氏の焼酎は口の中に頬張れる感じで飲めるのでかなり好きである。2100円は安い!
◆評価
 甘み:5  芋の香り:5  アルコールの香り:3  味の深み:5
  フルーティー:4  濃厚さ:5−  総合:5

「三岳」
三岳酒造
(鹿児島県熊毛郡屋久町・屋久島)
@飲んだ感想
ポイント:三岳酒造、屋久島産

 鹿児島旅行の時にコンビニで見たことがあったため、ここらで言えば「いいとも」や「いいちこ」レベルの焼酎だと思って今まで買ってなかった。しかし、今回、金欠のこともあり、1700円で購入してみた。香りは、薄い濁り系の香りと軽いアルコール臭がしてくる。飲んでみると、なかなか美味しい。コンビニで売っているほ
ど、鹿児島の人に親しまれているのだろうか?この焼酎がコンビニでパッと買えるのは素晴らしいと思う。決して濃いくはないが、軽めの濁り系の風味とアルコールの刺激感がうまく調和している感じである。飲んだ瞬間は甘みが口の中に広がって来るが、すぐにアルコールの刺激感が喉に突っ走っていく。ロックでも薄くなるくらいの感じであるが、ストレートでは後味に苦みがあるため個人的にはお勧めではない。6:4か7:3くらいで湯割りすると、この焼酎の特徴である甘みがふくよかになり、もっとも美味しく頂ける。自慢ではないがウチのレンジはお酒を暖める専用ボタンがあり、65度に設定できる。この温度がどうやら一番調和された味となるため、重宝している。安くてなかなかいける焼酎である。
※近所に大きなデパートができたのだが、そこの酒のコーナーでは何とこの焼酎がプレミア焼酎ということで3400円で売っていた。鹿児島ではコンビニで見たのに・・・。不思議である。


「薩摩富士・復刻版」
濱田酒造・濱田屋伝兵衛蔵
(鹿児島県日置郡市来町)
@飲んだ感想
ポイント:濱田酒造、木桶蒸留

 香りは芋のホクホクした絵が脳裏に描かれるような感じであり、柔らかくコクがある。豊かな香りの中にアルコールの刺激臭も感じられ、これは少し強い。飲んでみると、舌先にまず芋の芳醇な甘みが感じられ、その後心地よい苦みが広がり、徐々に甘みと苦みが調和していく感じで喉を通っていく。阿波屋さんは「森伊蔵」の様、と表現していたが、自分は「森伊蔵」を飲んだことがないため、自分的には「酔十年」が頭を過ぎった。ただ、この焼酎は25度であるため、喉にガツンとくる感じは「酔十年」よりはないが、「酔十年」の時に感じた「アルコール入りの果実」を食べている感じがする。味良し、香り良し、深み良し等、3拍子・4拍子そろった美味しい焼酎である。
◆評価
 0〜5までの5段階評価
 弱い                 普通               強い
(0,1−,1,1+,2−,2,2+,3−,3,3+,4−,4,4+,5−,5 )

 甘み:4+  芋の香り:5  アルコールの香り:3+  味の深み:5
  果実感:5  濃厚さ:5  総合:5


「銀滴・復刻版」
王手門酒造(宮崎県北郷町)
@飲んだ感想
ポイント:王手門酒造

 大正時代の作り方ということで、荒々しさのある酒なのだろうと思いながら、楽しみに栓を開けてみた。香りは濁り系であるが、透明感のある角が取れた感じである。飲んでみると、ほんのりと濁りの風味が口の中に広がってくる。それに加え、ドライフルーツのようなコクのある甘み(うまみ?)が微妙に感じられる。この感じは、ど
うやら体調によって感じたり感じなかったりするらしく、ほとんど甘みを感じないこともある。また、焼酎を一升瓶から注ぐときは、必ず瓶を振ってから注ぐことにしているが、濁りが強いためなのか?ストレートで飲むと、舌に渋み?が残ってしまう。そのため、グイグイとは飲みにくい焼酎であるが、ロックにするとこの渋みが取れて飲みやすくなる。これほど体調によって味が変わる焼酎は珍しい。わがままな焼酎である。
◆評価
 甘み:4  芋の香り:3+  アルコールの香り:3+  味の深み:4+
  フルーティー:4  濃厚さ:4+  総合:4


「うえぞの」
植園酒造(鹿児島県薩摩郡宮之城町)
@飲んだ感想
ポイント:植園酒造、紫芋のより原種に近い「山川紫」使用、霊峰紫尾山の湧き水使用

 香りは「くじらのボトル綾紫」を上回る紫芋独特の香りがする。飲んでみると、アルコールの軽い刺激と同時に、クリーミーとまでは言い過ぎとなるが、あの紫芋の奥深い複雑なコクと甘みとが舌の上を転がっていく。飲んだ後に鼻を抜けていく香りは何とも言い難い優しさのある紫芋の香りが通り抜けていく。「園乃露」の時にも感じた「優しい」という表現しにくいことを実感させてくれる焼酎をこの酒造は良く作るものだ!と感動さえ覚える。
 ロックにするとすぐに薄まってしまうため、冷やしてストレートで飲むのが良いと思う。湯割りにすると紫芋の風味に広がりがでてくるがアルコール感も強くなるため、この焼酎の「優しさ」を感じることはできなくなる。まあ、好みの問題ですが・・・。
◆評価
 甘み:4  芋の香り:4− アルコールの香り:3  味の深み:4
  フルーティー:3-  濃厚さ:3  総合:4


「園乃露(そののつゆ」
植園酒造(鹿児島県薩摩郡宮之城町)
@飲んだ感想
ポイント:植園酒造

 あの「夢鏡」の酒造のレギュラー焼酎ということで、大いに期待して飲んでみることにした。香りは「夢鏡」を少し思い出させる(以前「夢鏡」を飲んで時間がたっているため、比較が難しいっス)。ただ、「夢鏡」で表現した「白い花」といった感じはない。この酒造特有なのだろうか?トゲのない香りが楽しめる。
 飲んでみると、「これがレギュラー焼酎?」ということを誰もが思うだろう。レギュラー焼酎と言えば、たいていの場合アルコール感が強く荒い感じがするが、この焼酎は違った。確かにアルコールの香りは口の中に広がってくるが、荒々しさがない。アルコールの荒々しさという刺激感がなければ、風味をごまかす?ことができないため、風味がしっかりしていないといけないと思うのだが、この焼酎はその点、存分に楽しませてくれる。
 「夢鏡」で表現した「白い花」とまではいかないが、なにか優しい味であるため、この焼酎を飲んでると落ち着く。まさしく癒しの焼酎である。値段が安くて味が良いから癒しなのか?ってそんな経済的な癒しではなく(それもあるかも!)、これはとにかくいい。今までで飲んだレギュラー焼酎の中ではピカイチであり、その他の焼酎を合わせても個人的には上位に食い込むのでは?といった一品といえる。
◆評価
 甘み:3+  芋の香り:4− アルコールの香り:3  味の深み:4
  果実感:2  濃厚さ:3+  総合:4+


「心 水」
松露酒造(宮崎県串間市)
@飲んだ感想
ポイント:松露酒造、地下天然水で割水

  香りはやはり「濁り焼酎」独特の麹の香りが強調された重甘い香りである。ただ、これまでの「濁り焼酎」より果実感のある香りがする。グラスに焼酎を注ぐと、うっすらと濁ったその表面に何かが浮いている。これがホームページ上で書かれていたフーゼル油といわれるものか?と思いながら飲んでみた。松露酒造ということもあり、松露の独特な風味がこの焼酎もあるのかな?何て思ったが何とも飲みやすい。今までの濁り焼酎の中では一番飲みやすいのではないだろうか(今までいくつか濁り芋焼酎を飲んでいるので慣れてきているのかも?)。フーゼル油と思われる風味と濁り独特のチーズを少し感じさされる様な?香り、そして芋独特の「甘み」が同時に口の中に広がっていく。ストレートで飲むと何となく「わたがし」の風味さえ感じさせられる甘みがある。この焼酎はいろいろな風味をその時の体調によって感じさせられる。複雑な焼酎だ。

@つまみコーナー
 「シシャモ」:「濁り」の香りを消して飲みたいのであれば、「シシャモ」 今回、この焼酎とマッチする「つまみ」は見つからなかった。味が複雑なため、「ピーナツ」や「チーズ」などの単発的なものではなく、何かの料理に合うのかもしれない。
◆評価
 甘み:5-  芋の香り:4  アルコールの香り:3  味の深み:5
  フルーティー:2-  濃厚さ:5  総合:4+


「さつまげんち」
オガタマ酒造(鹿児島県川内市)
@飲んだ感想
ポイント:オガタマ酒造、げんち芋使用

 量産ができない昔ながらの「げんち芋」使用ということで、注文した。この焼酎は以前にも飲んだことがあったが、実はこの焼酎を飲んでから「芋らしい」焼酎が好きになった。そういうこともあり、これは個人的にかなりおすすめの焼酎である。 香りは「黄金千貫」とは違った「げんち」ならではというべき、重みのある香りがしてくる。飲んでみると、オガタマ酒造独特の率直な味がしてくる。ここが「昔ながら」というイメージがしてくる1つの要因となっているものと思われる。甘みは少なく辛口でどっしりとした味わいであり、最近の飲みやすく造っている焼酎とはひと味違った造りとなっている。自分としては文句なしの焼酎であるが、あえて言うなら値段が3000円と高値であることが問題である。まあ、希少な芋ということで無理はない。

@つまみコーナー
カツオのタタキ: カツオの生臭さが消されるばかりではなく、「げんち」のほのかな甘みを引き出してくれる一品である。「げんち」を飲んでいる間に食べた物の中ではピカイチであった。
◆評価
 甘み:3  芋の香り:4  アルコールの香り:2+  味の深み:5
  フルーティー:3-  濃厚さ:5  総合:5


「酔十年・無和水」
鹿児島酒造(鹿児島県阿久根市)
@飲んだ感想
ポイント:鹿児島酒造、「さつま諸白」の新酒を十年間じっくりと長期熟成貯蔵、杜氏敬白

 瓶を開けると洗練されたとも言うべき香りがしてくる。古酒ならではの角のない滑らかな芋の香りである。深みがあり、何か果実のような感じも少し感じられ、香りだけでもしっかりと楽しむことができる。 飲んでみると「濃厚」とも「洗練」とも当てはまりにくい。「熟成」と言うべきであろう。アルコール33度の果実を頬張って食べるとこんな感じかな?っていうのが、自分的な率直な表現である。初めて飲む原酒のためなのか?この口の中の充実感がたまらない。 驚かされるのは飲んだ後にもこの風味が舌にまとわりついていることである。後味は少しほろ苦い感じがするが、2口目にはまた最初の甘さが口の中に広がる。飲んだすぐには甘みがあり、後口はほろ苦いため何口飲んでも飽きが来ない。いつまでも奥深く楽しめる焼酎である。この辺りが今までの焼酎と違う「熟成」された味なのだろうと思われる。6000円するが、10年モノの焼酎が一升でこの値段は安いと思う。「普通の焼酎は1年モノで2000円だぞ!」と思ったのは私だけでしょうか?
◆評価
 甘み:5-  芋の香り:5  アルコールの香り:5  味の深み:5
  フルーティー:5  濃厚さ:5  総合:5+


「夢鏡(ゆめかがみ」
植園酒造(鹿児島県薩摩郡宮之城町)
@飲んだ感想
ポイント:植園酒造、ジョイホワイト使用、霊峰紫尾山より湧き出る伏流水使用、北薩杜氏

 ラベルのところに「酒造りの扇を極めた時、酒母(もど)の表面が鏡のように透みわたるという。そんな焼酎を夢見て夢鏡と名付けました。」と書かれてある。これは今までにない心意気の焼酎だなぁ〜。なんて思いながら味わうことにした。香りは「これまた珍しい」というのが第一印象。何か良い表現がないかと考えていたが、よくワインで表現される「白い花」の様な、といった感じが一番適切であろうと思われる。飲んでみると芋焼酎であるが、芋の感じと言うよりは、この「白い花」を彷彿させる風味が口の中に広がり、ゆっくりと芋の甘さとコクが舌先と下の奥で程良く感じられる。飲み込んだ後にも、これらの香りとコクが舌に少し残る感じがあり、ほどよい余韻を感じさされる。最近、高く評価されている芋焼酎は「フルーティー」「口当たりが優しい」などなど、飲みやすいものが多い。しかし、この焼酎はお茶で言えば(何でお茶やねん!て感じだが・・・)「ジャスミンティー」のような?とも言うべき「香り」を楽しませてくれる。今回の評価は、自分では香りが一番印象に残ったのでこのような内容となったが、人により感じる場所がまだまだあるように感じられる深く楽しめる焼酎であると感じた。芋焼酎の深さをあらためて感じさせられる一本であった。
 甘み:3+  芋の香り:4+  アルコールの香り:2+  味の深み:5-
  フルーティー:2-  濃厚さ:5  総合:4

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